鍼灸治療室 翠明館

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不妊症の治療プログラムTreatment program

鍼灸治療の作用

黄帝内経

不妊の鍼灸治療は、東洋医学の古典”黄帝内経”にも記載されていて、数千年前から行われていました。その後、様々な臨床経験が積み重ねられ、その時代その時代の鍼灸関係の書物に記録され続けています。

鍼灸がなぜ不妊症の体づくりに有効なのでしょう。鍼灸は、体の気・血・水のバランスと整えて、本来、体に備わっているホメオスタシス(恒常性)に働きかけ、本来あるべき健康の姿に戻す役割がありますが、不妊症においては、西洋医学的に次の作用によって、妊娠の出来る体が作られると考えられています。

①自律神経系の調整作用

自律神経は、内臓や血管、皮膚などの平滑筋や腺の分泌を支配している神経系で、その作用の違いにより、交感神経と副交感神経があります。自律というくらいですから、意識することなく、また意志によって働くこともなく まさに自動的に働く神経で、体のホメオスタシスに重要な働きをしています。

交感神経は、わかりやすく言うと、体が興奮状態のときに働いている神経で、副交感神経は体がリラックスしているときに働いている神経。強いストレスを受け続けると、交感神経が興奮しっぱなしになり、心臓の鼓動は早くなる、血圧が上昇、食欲減退、便秘などの症状が起きてきます。

子宮も平滑筋で出来ていますから、他の臓器と同じように、自律神経の影響を強く受けます。過度のストレスや日常生活の不摂生などで、自律神経失調気味になっている場倍は、自律神経の働きを元に戻すことが大切となります。、 自律神経は、脊髄の傍らを走行し、各臓器に分布していますから、背部の脊柱の傍らを鍼や灸で刺激することで、調整することができるのです。

②内分泌系の調整作用

女性の生理周期にとても重要な働きをするホルモンの分泌に異常がでると、卵胞が成熟しない、排卵が十分に行われない、子宮内膜が肥厚しない、生理周期が乱れるなどの症状が表れて来ます。

卵胞の成熟に大切な>LHや内膜の肥厚に大切なFSHは、脳にある脳下垂体から分泌されます。その脳下垂体は自律神経中枢である視床下部の影響を受けています。また、腎臓の上部にある副腎から分泌されるホルモンの影響も受けています。自律神経系や副腎に異常が出ると、視床下部からのホルモン分泌が上手く行かずに、下垂体からのホルモン分泌に悪影響を及ぼしてしまいます。また、卵巣から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンは、LHやFSHの刺激によって、分泌が促されますから、排卵や内膜の質に影響を与えます。

このように、ホルモン分泌は、ホルモン同士で影響しあっているので、一つのホルモン分泌に支障をきたすと、ドミノ式にホルモン分泌に異常が出てしまいます。ですので、鍼灸によって、自律神経系や副腎に刺激を与えると伴に、頭部や腹部に刺激を与えることで、内分泌系の調整ができるのです。

③血流の改善作用

自律神経によって、血管は拡張したり収縮します。交感神経が興奮すると、血管は収縮し、副交感神経が興奮すると血管は拡張します。ですので、交感神経が常に興奮状態の人は、血流が悪くなり、四肢末端の循環が悪くなります。また、運動不足や冷え、飲食の不摂生によっても、血液循環が悪くなります。血液循環が悪くなることは、2次的に?血を生みますので、その結果、局所の痛みや子宮内膜症、子宮筋腫を発症してしまうことにもつながります。

鍼灸刺激によって、自律神経系が調整されますので、血管が拡張して、血液循環が改善されます。また、そのことによって?血が改善され、血液循環を促進します。血液循環が改善されることで、骨盤内の循環も良くなり、子宮や卵巣に十分に栄養が行き渡ることになります。

④卵巣機能の改善作用

卵巣機能自身が低下してしまうと、ホルモンが正常に分泌されても反応しませんから、卵胞が成熟しない、排卵ができない、エストロゲンやプロゲステロンが十分に分泌されないなどの、影響が表れて来ます。また、内膜症や多嚢胞性卵巣によって卵巣機能が低下してしまうと場合なども、十分にホルモンが分泌されなかったり、卵胞が十分にッ成熟しないなどの影響が出てきます。

腹部や腰部、下肢に鍼灸刺激を与えることで、卵巣機能を活性化し、卵胞の成熟、ホルモン分泌を促進することになります。

タイプ別治療方法

①腎虚による不妊症

基本的に、腎気を補う治療(補益治療)が中心になります。腎気に関係する経穴(ツボ)に鍼と温灸(灸頭鍼)によって刺激を与え、体内の気を充実させます。特に冷えの強い人に対しては、灸を多用して治療していきます。治療部位は、腰と下腹部、下肢の前面になります。

②気血両虚による不妊症

気を補う治療(補気治療)と血を補う治療(補血治療)が中心になります。気や血に関係する経穴(ツボ)に鍼と温灸(灸頭鍼)によって刺激を与え、体内の気と血の充実を図ります。特に冷えの強い人に対しては、冷えている部分を中心に灸を多用し治療していきます。治療部位は、腰と下腹部、膝下の前面になります。めまいなどの症状がある場合には、頭部も治療対象になります。

③陰虚血熱による不妊症

損傷されている陰分を整え補い(養陰治療)、熱を除去(清熱治療)するような治療を行っていきます。体力が弱っている人に対しては、気を補う治療(補益治療)を加えていきます。熱の症状がある場合には、鍼治療が中心となります。治療部位は、背部、腰部、下腹部、下肢の前面になります。

④肝気鬱結による不妊症

肝気がスムーズに流れるような治療(疎肝治療)を中心に行っていきます。滞っている状態を改善する治療は、少し刺激量が多くして、余分なものを取り除く治療をしていきます。鍼治療が中心になりが、月経時に痛みが出る場合などは、下腹にお灸を施していきます。治療部位は、背部、腹部、前腕部、膝下の前面になります。

⑤痰湿による不妊症

痰湿を取り除き(化痰治療)、水分代謝を促す(理気治療)治療を行っていきます。滞っている状態を改善する治療は、少し刺激量が多くして、余分なものを取り除く治療をしていきます。鍼治療が中心になりますが、水分代謝を促すために温灸(灸頭鍼)も併用していきます。治療部位は、背部、腰部、腹部、前腕部、膝下の前面になります。

⑥瘀血による不妊症

?血を取り除き(化?治療)、血液循環を促す(活血治療)治療を行っていきます。滞っている状態を改善する治療は、少し刺激量が多くして、余分なものを取り除く治療をしていきます。鍼治療が中心になりますが、冷えの症状がある場合には、冷えている部分(特に腹部中心に)に温灸(灸頭鍼)も併用していきます。治療部位は、背部、腰部、腹部、前腕部、膝下の前面になります。

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